【インタビュー】目標は外交官。世界を変える中学生「平田海星」さんにお話を伺いました。

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理想を掲げる生徒を応援するメディア、Speak Out! 今回は、平田海星(ひらたかいせい)さんにお話を伺いました。海星さんは現在、飯塚市立小中一貫校幸袋校に通っている、中学部8年生(中学2年生)です。彼は、2020年3月まで、タイの日本人学校に通っていたそうです。感染症の影響を受けて帰国した海星さんでしたが、悲観することなく行動を続け、Leadership.Projectの国際交流プログラムの企画・運営に参画し、見事成功させました。

そんなリーダーシップ溢れる海星さんが描く将来とは?

Leadership.Projectの活動を知ったきっかけは何ですか?

学校にいる英語科の黒澤永先生が声を掛けてくださったことがきっかけです。私は、もともとタイのバンコクに2年程住んでいたのですが、感染症 の影響で日本に帰国しているところでした。黒澤先生から「オンラインで英語を使って他の国の同世代と交流できるんだけど、どう?」と聞かれ、 ワクワクしましたね。国際的なことに興味があったこともあり、交流プログラムへの参加を決めました。

英語で交流をすることに抵抗はありませんでしたか?

そうですね、抵抗はなかったです。もちろん、まだまだ上達が必要だとは感じています。 だけど、そこで英語を使って会話することを拒むよりも、話せない自分を受け入れて参加したいという気持ちの方が強かったです。 

 

誰だって、最初は母国語すら話せないですよね。2・3歳の時に日本語が上手だったわけじゃないですし。会話は、ある程度話す機会を設けて、何回も練習し、話す癖がついしていかないとできないものだと思っています。話せないことは認めてチャレンジする。

 

”チャレンジすれば今よりも前に進める。”という思いで参加していました。私の人生のモットーは「挑戦」ですから!!

身近な人で、憧れの人はいますか?

はい、います。タイの日本人学校で一緒だったK君です。

当時、彼とは同級生(小学校6年生)で、彼と出会うまでの自分は、比較的ネガティブな方 だったと思います。彼に出会ったことで、考えが大きく変わりました。

 

K君の父は外交官で、多くの国での勤務を経験されている方でした。そ んな父をもつ彼は、将来について「国際的な職に就きたい。」と話してくれました。あまり挑戦をしなかった自分にとっては、雲をつかむような目 標だと感じました。

 

そんな私を見て、彼は続けて

「だって、人生は一度きりだよ。上手くいくかどうかより、挑戦をした方がいい。海星くんも、続 けているうちにきっと挑戦が楽しくなるよ。」

と話してくれました。

 

それからは、身近なことから一歩ずつ挑戦するように心がけました。分からな くても手を挙げて質問をするようにすることで、少しずつ前向きになってきました。だから、憧れというか、目標というか、自分の人生に大きな影 響を与えてくれたのが、K君だと思います。

 

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あとは、タイの日本人学校の担任の先生の影響も大きかったと思います。担任の先生はもともとJICAの職員でした。先生の友達がウガンダで教師をやっていたので、先生を通してウガンダの子と文通をすることができました。国際交流に興味をもっていた私にとってはとても貴重な経験だったように思います。

 

また、憧れの人ではないんですけれど、タイの日本人学校の雰囲気も私にいい影響を与えてくれました。一般的な日本の中学校とは雰囲気が少し違うと思います。

 

タイの日本人学校は、自己肯定感を高めることに力を入れていたんですよ。例えば、先生方は挙手することに価値を置いてくれていましたね。そうすると、クラスのみんなも「あ、挙げて大丈夫なんだ。」って安心できるんですよ。答えが間違ってしまったとしても、その意見を周りのみんなの意見でさらによくしていけばいいよねという考えなんですね。手を挙げた回数を数えて、その日に一番手を挙げた生徒を表彰したりしてくれました。

 

そういう雰囲気の中にいると、「自分という存在は1人しかいないから、自分の存在をもっと大切にしよう。」という気持ちになって、自信がついてきます。それがいい循環になって、どんどん挑戦が増えていきました。

リーダーの資質をあげるとしたら、何だと思いますか?

グループの中の声をいかに吸収できるかが、一番大切な資質だと思います。まとめていくことが上手いということはもちろん前提条件だと思いま すが、グループの話を引き出すことができる人が、よいリーダーだと思います。

 

自分の考えだけだと、どうしても思考の幅が狭まってしまうと思います。特定の考え方の人だけの集まりでも、物事を1つの方向からしか見れなくなる。だから、考え方が違う人が集まっていた方が、よい結果に繋がると思います。会話を通じて意見を伝え合うことで、一人では考え付かなかった新しい価値を生み出すことができます。

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ただ、考え方が違う人の集まりでは、意見を上手く話し合えないこともあると思います。いい意見を思いついても、言う事が苦手な人もいる。そこで、リーダーの出番です。みんなの意見を引き出しつつ、思い切って出してくれた意見を、今までの意見と繋げていく。そうすると、懸命に出した自分の意見も、アイデアに貢献できたと実感できると思うのです。

そのことを実感する経験があったのですか?

そうですね。自分がタイにあるオリンパスの研究機関を見学に行ったときに、強く感じました。

 

その活動は、工場見学をした後に、学んだことに基づいて企業にプレゼンをするというカリキュラムでした。わたしは、その活動でグループのリーダーになりました。プレゼン自体は上手くいったのですが、活動を振り返った時に違和感を覚えたんです。話し合いの時に、自分の意見は伝えていたけれど、周りの意見をあまり聞くことができてなかったなと。それって、グループのプレゼンじゃなくて、自分の意見になってしまってますよね。

 

私の通っている幸袋校にも、SMALL START*という似たようなプログラムを総合の学習で取り組んでいるんですよ。自分のチームはとても上手く活動できていると思います。今回の場合私はリーダーではありませんが、オリンパスの工場見学の経験を生かしてリーダーをサポートしています。

海星さんの将来の目標は?

国際関係の職に就きたいと思っています。「夢は何ですか?」と聞かれたら、「外交官です。」と答えますね。ただ、この先数年で目標が少し変わるかも知れません。
 
現時点では、先進国で国際的な職に就きたいと思っています。だけど、今注目しているのは東南アジアとアフリカです。それには、やはりタイでの経験が関係しています。
 
はじめて日本からタイに行くときは、あまり乗り気ではありませんでした。国際問題も、何だか自分とは関わりが薄いものだと思っていました。だけど、タイに行ってみたら、すごく国の力を感じるんですよね。3か月に1度は革命が起きているイメージ(笑)
 
1つ例を挙げると、2019年夏に、ASEANの各国首脳がバンコクに集まり、海洋プラスチックについて議論する国際会議がありました。私が通っていた日本人学校は交通規制と要人警護により休校になり、タイは国をあげてそのニュース一色に染まりました。私は、会議で使われた会場を見学することもできました。そういう場所で生活していたことで、世界で起きていることを肌で感じることができました。

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世界におけるタイの価値も日に日に高まってます。おそらく、アフリカも似たような成長を経験していると思います。人生としては、そんな成長著しい国で仕事をするのが、やりがいがあるんではないかと。心が揺れています。

将来の目標に近づくために必要なことは何だと思いますか?

まず、世界の歴史について知ることが大切だと思います。それは、国際問題を解決しようとしても、世界の動きを知らないと解決できないと思った からです。

 

今、英語を教えてくれている黒澤先生は、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで働いていたことがあるそうです。黒澤先生は、自分の経験も 含めて、第一次世界大戦や第二次世界大戦の時のヨーロッパの動きを教えてくれました。私も少しずつ、知識をつけていきたいと思っています。 そのことに加えて、毎日ニュースや新聞で世界の動きや時事問題に目を通すことも大切だと思います。今までの歴史と、日々変化している世界の様子を踏まえて、これから、自分が世界であらゆる国際問題を解決していけるような知識と考え方をつけていきたいと思います。

 

もちろん、基本的な英語の会話力をあげることは、言うまでもありません。

同世代の仲間にメッセージをお願いします!

何かを始めようと思うとき、誰もが緊張や不安を感じると思います。それは、色んなことを深く考えている証拠です。

 

そんな時、私は「これは、チャンスなのでは?」と自分に語りかけるようにしています。私たち学生は、結構時間がないと思うんですよ。1日が忙しいかどうかということではなくて、目標を達成するには、1日も無駄にできないと思うんです。 

 

仮に私の目標である外交官という夢を達成するには何をしなくてはいけないのか?を考えてみましょう。そうすると、高校生でできなきゃいけないことが明確になり、さらに逆算して中学生の今にできてなきゃいけないことも、割と明確にみえてくるんです。そうすると気が付くんですよ。あ、1日も無駄にできないなって。

 

それぐらい時間がないのに、中学生・高校生のうちにいろんな挑戦を躊躇していたら、目標には絶対たどり着けません。学校だけ、試験の勉強だけ、部活だけという風に、目の前のことしか見えてなかったら、いざ気が付いたときには取り返しがつかない。その時に、「あ、これやっとけばよかなったな。」って絶対後悔します。

 

だから、少ない時間の中で得られたチャンスは、逃しちゃいけないんです。「これはチャンスだぞ。自分を変えられるのは自分しかいない!!」って自分に語りかけて、ぜひ飛び込んでみてください。

補足情報

海星さんの話の中で出てきていた英語の黒澤先生は、Teach For Japanのフェローとして学校現場で活動されています。世界で様々な経験を経て教員として歩みを始めた黒澤先生の想いは、こちらからご覧いただけます。

teachforjapan.org

 また、リーダーシップについての話題で触れていた”SMALL START”は、飯塚市立小中一貫校幸袋校の先生方が総合の時間に取り組まれている授業です。教育と探求社さんが提供しており、ビジネス界の最先端の知見を取り入れ、単なる授業の枠を超えた起業家教育を実現するプログラムとなっているそうです。

eduq.jp

終わりに

感染症への対応が大変な中、このような生徒を受け入れ可能性を引き出す教育活動を多く展開されている飯塚市立小中一貫校幸袋校の先生方は、本当に素晴らしいと感じています。今回ご協力いただきました先生方、本当にありがとうございました。体調に気を付けて、お過ごしください。

小中一貫校幸袋校WEBサイト|福岡県飯塚市

「中学生だから。」「高校生だから。」という括りは適切ではないかも知れないですが、海星さんのような年齢から目標に向かって行動する方が増えるといいなと感じています。そのために、これからもリーダーシップ溢れる学生に焦点をあて、インタビューを続けていこうと思います。

Leaderhip Projectとは

www.takamaru.tokyo